バブルラジカセを愉しむ頁→分解整備頁→RX-ST7
自分の中でRX-DS303とゴッチャにされたCDラジカセ。
少しだけ、存在を忘れかけていたCDラジカセ。
スペシャライザという妙なサラウンド機能が付いていたことを思い出した。
同期生は、確かRX-ED90やDT07辺りであったものと推される。
うーむ、ちょっとだけ、当時のカタログが頭に浮かびつつある。
なんとなく、当時の私的ベストバイモデルであったということも思い出してきた。
ベストバイなんだし、こりゃ、一度は手にしてみないことには事が始まらないな。
しかし、当時ですら店頭での姿を見ることがなかったこのモデル。ハドオフはもちろんのこと、
ヤフオクでも全然出てこない。本当に出てこない。
そんなある日ヤフオクにてたまたま見かけた物件は…既にいい値段で競っていたのでノータッチであったが、
…なんと\8,000越えをマーク!!
何気に隠れた人気があるのか?
困った。これじゃなかなか買えないな。
…そんな感じで、私のヤフオク放浪は続くのですが…
やっとこさ見つかりましたよST7。
ここまで来るのが長かったなぁ。開始安いし、物も揃ってるので暫しウォッチ。
<この間、ラジカセが気になって仕事もピヨピヨピー…>
終了前にズバッと攻撃。今回はちょっと頑張りすぎたなぁ…あーあ。
そんなことを言いながらも、我が家にST7が来ることが確約となりました。
前所有者の方も、大事に使ってこられたとのことでして、
これから引き継ぐ自分も、それに負けずに大事に使っていかなきゃなと思った次第。
それでは、今宵もいってみましょう。個性てんこ盛りラジカセST7の登場です。
バブルラジカセよりもバブリーなラジカセ RX−ST7編
落札後、数日を置いて早速到着。
まさしく迅速対応です。感謝感謝。 評価を済ませて、早速梱包を解いてみますか。
新居に移った今になってまた思うのだが…部屋散らかりすぎ… |
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うーん、バッチリ。丁寧な梱包ってやつだ。 それではゴッソリ抜いてみましょう。 いつもながら、楽しみな瞬間であります。
箱ごと持ち上げて、ズボッ!! |
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凄い。この時点で強烈な何かを放っている。 プチプチに包まれている時点でオーラを放ってます。 |
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梱包撤去。むむぅ、ものすごい…
思っていた以上にキワモノである。 流面体なコブラシリーズとはまた異なった、実に濃いスクエアフォルムだ。 DS303など、ごく普通に見えてしまう。 |
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表示部はなかなか大きくて、色々と情報を発信してくれそうだ。 当然ですが、表示部にスペアナは無く、 表示もドット表示だったりはしないのですが。 |
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天板。 ここに内装されるデッキが一番デッキ。 その他、CD録音、タイマ、チューナの+−操作などを天板で行う。 当然、正面との操作が隔離されてしまうので少々は面倒であろう。
まぁ、DT909のように、クチの中外を渡るようなものではないのだが。 |
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というわけで、スペシャライザ。 このころだと、日立の製品にも装備されていた覚えがあります。 ライセンスの絡みもあるのか、DT07、ED90などに積まれた以外は搭載された機器も少なく、 サウンドバーチャライザー名乗る独自?のサラウンド機構が装備されることになる。 スペシャライザーの大元、spetializer audio laboratoriesのページはこちら。 検索結果はこんな感じ。今でも色んなオーディオ機器にバッチリ搭載されているようです。 |
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CD蓋。Panasonicロゴの部分が開い…たりはしません。 その下の部分が普通に出てくるのですが、このラジカセはそれだけの平凡ではアリマセン。
トレイ全開に合わせて、黒い台形の部分が中に引っ込むカラクリが盛られていたり。 うーん、妙な…変な…ラジカセだなぁ… |
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お、何気にAM/FMステレオ搭載機です。 これはポイント高いぞ〜 そして何故か、前面にマイク入力が2系統、それもご丁寧にボリウム付きだ。 当時はカラオケが妙に流行り、ちょっとお金持ちなお宅には とりあえずLDカラオケがドデスカデンと置かれていたりしたものです。 ゼネラルオーディオでもボーカル帯域を押さえ込んだカラオケ機能がありましたが… う〜ん、エコー付いてなかったら…ナァ… |
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工房の頃、部屋に拾った家庭用カラオケ機を持ち込み、HALF
CH700のカラオケ機能を使って T-BOLANを爆音で掛けて皆で歌ったものでした。 当然、開始直後におかんが怒鳴り込んできたわけですが。 |
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というわけで電源投入。 バックライトはLED風の淡い黄緑。照度はなかなかのもの。 おそらく、管球を用いているのであろうが。 動作に特に異常は見られない。状態からしても完動品であろう。 |
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んおぉっ!!現役のDT35にも付いていたような。 CDのレーベル面を照らす妙な照明。 CD盤面を模した虹色の光が…ナンナンデスカコリャ… |
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ST7の強烈な特徴は多々あれど、これが一番強烈かも知れない。 天面のDECK1、前面のDECK2共々、なんとパワーローディングなのだ。 あ…ありえない… ものすごい物量投入である。 当時、このST7の位置付けに関しても微妙なものを感じたが、 こりゃ…すごいぞ。 |
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スペシャライザーです。 ちなみに2段階で設定できます。2だとちょっと効きがキツイので 一段目がお勧め。ちなみに一段目の場合の表示は ロゴが書かれた中央の楕円のみとなります。 |
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音量の表示。 従来の−**dbから、普通に0からステップアップする表示となる。 わからない人から苦情があったのでしょうか。 |
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というわけで、暫し現状のまま使ってみることに。 今回の個体は、前所有者の方も大事に使っておられたようなので、 そのまま使うことにも抵抗は感じられなかった。
当頁では、動作確認後に即作業にかかるのは出元不明なハドオフ捕獲品、 ヤフオクでも中古業者と思われる出品としております。 |
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背面。 消費電力はやや多めの38W。 で、AUX端子が付いてる!!
のだが、RCAからミニプラグになったりしてます。CD OUTも然り。 2世代目のソナホークみたいなやっちゃな。 そして本体での入力切り替えはできないようで、リモコンのAUXキーで対応させている。 |
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アンテナ端子。 AMはフェライトアンテナからループアンテナになってます。(画像は後ほど) 90年代初頭のバブルラジカセからするとかなり意匠が変わってますナァ。 FM外部アンテナ端子を装備。これは嬉しいですね。 |
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更に背面。電池箱はあるのだが、やけに小さい。 中身は停電補償の単3のみ。なんと!パワーソースはAC電源だけなんですね。 ライフスタイルの変化というか、求められていなかったというか。 確かに、自分自身もラジカセに大量の電池を仕込んで屋外で聞くようなことは殆どなかったですし。
例えればスズキ・ジムニーにあった幌屋根車の可倒式フロントウィンドゥみたいなものか。 (ジープだと倒しているのを良く見かけるのですが…) |
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リモコン全景。 世代代わりをして、ちょっと薄くて小さくなったリモコン。 お手手の小さい女性ユーザでもOKですね。
ていうか、今迄のがでか過ぎという見方もできるのですが。 妙チクリンなのが、下の方にある[ST/L/R]と[CD 1-PLAY]キー。 おそらく音多カラオケソフトに合わせたものと思われる。
必要…だったのか?
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ちなみに、ST9Gに関しては今更語ることもないでしょう。 ST7はこれからCDグラフィクスを省いたものでして、 それ故に妙な機能が存置されたのでしょう。
で、この画像は…私の引越しに合わせて転居作業中のST7達。 ここからは新居にて解体清掃、各部詳細となります。 |
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ちょっとホワイトバランスが狂っちゃってるのはご勘弁下さい。 暫くの間は、枕元にて使用していたのですが、 先行していたED55の修理が滞ってしまい、先にこちらをいじることに。
てか、AMアンテナ邪魔でっせ(´・ω・`) 据え置き前提なのでこれでいいのか… |
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先述の「スペシャライザ控えめ状態」にまず注目。こんな感じです。 で、こいつも放っておくとこんな表示をするようでして。 する/しないを分類してみるのも面白そうです。 |
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う、今迄気がつかなかった。 側パネルにこんな演出も…
コブラやサイバーにしてもそうなんだが、 ロ ゴ で か 過 ぎ 当時、ヲタがよく着ていたノーブランドのトレーナーじゃないんだから… まぁ、ここらがまた「バブル」を感じさせていいものなのですが。 |
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それでは、分解いってみましょう。 今回はそれなりにお金がかかっているので、 何としてもぶっ壊すことだけは避けたい。 いや、いつも思ってはいることなのですが、 CFD-900をあぼ〜んさせてしまった後遺症がまだ残っていまして…
キャリングハンドル共締め機構は健在だ!! |
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今回の個体はレイアウトもメカニズムも奇怪なものなので、 整備性に関してはかなり疑問視してはいたのですが… CD蓋の化粧板を外して、ネジを外して、モゴモゴすれば… あれま、見事パックリです。 |
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スピーカは全然見慣れない物体が… なんじゃこりゃ。 物の割りには磁石が巨大です… いい仕事をしそうな予感…は伝わってくる。 |
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どこにも表記が無いので…まぁそうであろうとは思っていましたが、 こいつはバイアンプではありません。 BTLアンプ×2という構成だそうでして…
(製作人、BTLアンプの意味がわからず只今ぐぐり中…)
…意味ワカンネ…安価にて鮮度の高いいい音の出せる回路だそうだが… |
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スコーカ。 うーん、至って普通。 |
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分解を進める。 どうやら、この個体もネジ2本で 中枢がスッポリ抜けてしまうようだ。 側は奇抜な意匠ではあるが、内部の設計に関しては 実に質実剛健であるという予感が高まる。 |
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バックライト。どうですか。 チューブランプです。 タマギレしたらどうしようものか。 ちなみに、管は左にのみ付けられ、特殊な偏光板を用いて 満遍なく表示部を照らすようになっている。 |
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まるで雑居ビル。
表示部がそれを示していますが、 稼動状態です。 うーん、ものすごいCDラジカセだなこりゃ、色んな意味で。
このままメカを流用して3ピースのマイクロコンポが作れそうです。 |
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CDを照らす光源。なんと黄緑と赤のLEDを並べているだけ。 なるほど、こういう風にしてあの色合いを出していたのね。 |
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ブレイク〜 ブレイク〜
まるで丁寧にビルを解体しているようだ。 (ST7解体の時点ではNBK祭りはまだまだ先のことなのでした…)
コイツは侮れないな。整備性、かなりいいです。 |
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出た。ツイスティなスピーカだ。 ウチの頁と繋いでくださった「MKK」の方ではバッチリ高評価であります。 確かに、この奇抜な形状の割には?音は良いです。 エッジはスポンジちっくな仕上がりとなっており、 バブ機の布エッジほどの耐久性は期待できないでしょう。
しかし、これだけは言える。変な形だなぁ。 |
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画像でもわかる通り、直径は小さく、奥行きは深く、 何にしてもエッジがくねくね。当時のカタログでは大々とアピールされていたコレ、 今は亡き物となっているだけに…良いものなのかどうなのかはわかりかねます… 松下と限らず、スピーカの意匠に関しては色々と試行錯誤されているようで… テクニクスのハニカムディスク、ミニミニコンポのダイアゴナルスピーカ、 そしてD・D●●××**(名称わからず、松下ミニコンのお椀のように突き出たウーファ) |
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さて、サクサクと進めていきますね。 外装の細かい部品ははめ込み式となっていまして、 この部分のみがガングレーに塗装されています。 なるほど、こうして筐体を塗らずに巧みに高級感と個性を出そうとしているようです。 そして、ST7が持つ異様な雰囲気もここから生まれているようです。 |
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遂にドンガラとなった廃墟ビルでござい。 縦型ラジカセ故か、本当に建物を解体しているような感じがしてならない。 |
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表示部の化粧パネル。 少しレンズになっているようで、こうして見ると広告が大きく見えます。
ピカールを使うことも無いくらい、程度がよろしいです。 |
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筐体左側。チューナ基盤です。 あっさり外せます。 |
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そしてその基盤を止めているネジ。 スプリングワッシャ入りです。 |
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天面のDECK 1。 四隅のネジを外して、ゴソッと抜くだけ。 本当に抜くだけ。コネクタは基盤に植えられているタイプなので一緒に抜けるのですね…
いくらなんでも、よくできすぎなんだが… |
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カセット蓋もズラして持ち上げたらあっさり外れてしまいます。 裏にはDECK 2のスイッチ基盤がありますが、その先のコネクタも 簡単に抜けてしまい…その土台の基盤もツメで普通に止まっているだけ。 何回書けばいいのかわからないが、複雑そうに見せつつ、整備性は最高です。 |
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表示部の基盤。こういった感じで外れます。 左下の銀色のものはリモコンのセンサ。 |
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こちらは天面のスイッチ基盤。 | |
DECK 1。 難を言えば、キャプスタン周りの清掃、整備がややし難いところか。 |
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奥に見えるコネクタが、DECK 2のもの。 組み付けはこの窪みにごっそりデッキをはめ込むだけなんですな。 |
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そして遂に全バラ完了。 骨組みだけになったビル。 |
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全バラの図。 物が物だけに、部品点数は異常に多いです。 いやはや、楽しいのは楽しいのだが、結構骨が折れますわ。 |
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そしてお風呂にレッツゴー。 ナショナルのお風呂でゴシゴシ洗います。 まぁ、綺麗な個体でしたが… |
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翌日。嫁は仕事、特に用事も無いので 一気に組み上げるとしますか。
外はいい天気なんだけどなぁ。 たまに、自分がしていることに罪悪感を感じたりもするんです。 こんなに太陽が照ってると、それは一層強くなるわけでして…
外で組むか!? |
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そんな無謀なことをするわけでもなく… 黙々といきましょう。 スピーカの埃取りは基本ですね。 |
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スコーカのメッキキャップがどうしても許せなかった。 ウーファとの色違いはなんだかナァ…
というわけで、マジックで塗ってみました。 ある程度はネットの中に隠れるわけで、少々アラがあってもいいとは思っていましたが、 結構、うまく塗ることが出来ました。 |
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でっかいコンデンサ。 | |
そして、BTLアンプ。 この辺、ワシにはさっぱりワカリマセン… |
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クリーニングを済ませ、はめ込みキットのような感じで組み立てていく。 四方四面を巧く配置していくことで、このコンパクトな筐体に 色々と詰め込むことができているようだ。 うーむ、凄い |
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虹色に光るのも、イマイチどうかと思う私は、 LEDもこうして普通のグリーンに換装してみました。 そのままでは黄緑色になるのですが、 私的にはもっと濃いグリーンがそそるので 前面に緑のクリア下敷きを貼ってみる。
結果が一番下の画像。
うーん、これはいい。ウットリ |
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ここで困ったことが発覚。(一枚目画像) チューナのGNDですが、何処から取っていたかをすっかり忘れてしまったのだ。 コレにはかなり参ってしまいました。 こんなに物忘れがヒドイワタシ。 日数をかけて作業するのは極力避けた方がいいみたいです。
コレ以前に撮影した画像を辿り、なんとかして手がかりを見つけようとする。 配線がこっち向いて行くのだから…あーなってこーなって…
お、CDドライブの天板にそれらしい接触痕が。(2枚目画像) ここがぁゃιぃのだが…うーむ。
なるほど、わかりました(3.4枚目画像) こんなとこに隠れていたのね。
こういったところは、しっかり覚えるなり記録するなりしないと 無駄に時間を使ってしまうんだよナァ_| ̄|○
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組み上げ完了。電源ちゃんと入ってね… トランスに繋ぐときなどはドキドキ物です。
無事に動作してくれました。ヨカッタヨカッタ |
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枕元で使っている間に感じたのですが、このラジカセ… バックライトが明るすぎる…スリープタイマで眠り込むときに都合が悪いんですナァ。 チューブランプの側に付く着色フィルタを 少し色の濃いものにしてみました。(件の下敷きを使用) 緑色の色合いもかなりいい感じで濃くなりました。 そう、こういう色が出したかったんだ。 |
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というわけでアップ画像。 枕元でウットリ。嫁に電源切られてウンザリ…
嫁はテレビっ子ということが判明しますた_| ̄|○ |
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ハァ…肩を落としていても仕方ない。やることやって、バッチリ逝きましょう。 テープデッキの接触部分の磨き。 上の方でも記しましたが、どうやらこの型は新意匠なメカになっているようで、 ちょっとだけメンテがやり辛くなっていたり。 |
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で、新意匠なだけに凄い!! TPSは複数ブランクを飛ばすことができたり、 更に高速早送り巻戻しができるようになってしまった。 まさしくカセットデッキの新快速メカである様子。
そういや、この「新快速」って、どこも商標にしたりはしていないのかなぁ。 この辺りは微妙なところではあるのだが。 |
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今回も特にトラブルも無く、無事にディティリングを済ませることができました。 いやはや、思い通りの渋めな仕上がりになって大満足です。 |
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さ、仕上げは入魂式よろしく ロゴをパッチンと嵌め込む。
ちなみに、このロゴがまたホログラム仕上げでして、妙に煌びやかでありつつ… ぁゃιぃって |
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続いて。リモコンの汚れはなんだか心地よくないので ザブザブ洗い上げることにします。 というわけで分解。先代のリモコンよりは開け易いです。 |
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完了。 見ての通り、新品同様となりました。 信号はなかなか強力なようでして…
お部屋の複数のラジカセの電源が一斉に入ります_| ̄|○ |
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今回は特に画像が多かった為、書き上げるのも一苦労でした。 マンネリ化しつつあるこの頁ですが、この個体の個性はそれをも吹き飛ばす勢いでした。 暫しの間、PCデスク上でコキ使い、現在は枕元でDT7と併用しています。 |
今回の経費
本体\3100+振り込み手数料+送料
前所有者愛用、完動美品、リモコン付きでこの価格なら安いでしょう。
2004年1月17日作成開始
2004年2月1日完成
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