バブルラジカセを愉しむ頁→分解整備頁→RX-MDX5
もう十年ひと昔のことになりますが…。
民生用オーディオの記録媒体として長きに渡って君臨してきたコンパクトカセットテープに遂に世代交代の時が訪れました。
ミニディスク(以下MD)と呼ばれるそれは、フロッピーを小さくしたような物に、圧縮されたデジタル信号を書き込みできるとのこと。
メディアや携帯型ハードのコンパクトさや取り扱いの便利さから、瞬く間に世間に浸透し、カセットテープは引導を渡すことになりました。
なんだかRX-DD2の頁でもおんなじことを書いたような…
で、そんな私ですが、MDに移行することもありませんでした…当時はハードの価格もまだまだ高く、そして…松下はdccにて対抗していたために
松下製のハードが存在せず、SC-CH700との連携を持たせるのはなんだか…と思うところもあったのでしょう。
そんなこんなで長きにわたって記録メディアに音楽を記録することもなく、また世間様の音楽の流行りにもついていけず…
音楽と離れた生活を送っていたバブカセ屋敷の住人でした。
これも、RX-DD2の頁でもおんなじことを書いたような…
結局、音楽の流行が変わり、CD-Rを手にしたところで、自分の中でMDは抹消されてしまいましたが、
こうして色んなラジカセ達を手にした今、「CDラジカセ」に事実上のとどめを刺した「CDラジMD」を持っておくのも一興かと思い、
…長いこと探していました…いや、めっちゃ欲しかったんです、これ。
MDコブラやパナホークをはじめとする個性的モデルをフルイから落とし、最後まで残ったのがこれだったのです。
小柄でスマートなフォルムに多機能FLディスプレイ。これは一度持つしかない!!と思い、探したはいいものの…
高 い
この一言につきる…MD付き故に需要があるのでしょうね。当方はCD読み難しの個体をマークしつつ携帯スナイプ…運良く1300円で落札。
いやいや、まともに動く物は買えませんわ…
さて、そんなこんなでようやく入手できたMDX5、行ってみましょう。
普 通 で あ る こ と の 有 難 味 |
R X - M D X 5 編 |
イ…イレモノが語る世代交代…
ちなみにMDX5は1999年発売なので、 代替の頃合としてはいい感じです。 |
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なんと取り説を落として刷ってくれているではありませんか。 ありがたい限りです。
ちなみにこの個体、中古車販売では+評価で 表記されている「女性ワンオーナー物」のようです。 |
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梱包も有効活用されています。 MDX61の下取りに少しでも力添えに…なったとはいえ、 安かったな〜、これ |
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さあ、通電開始です。
イッチョマエにデモ機能まで装備しています。
Panasonicロゴはどこかでもげてしまったのでしょう。 何か代わりになるものを調達しよう… |
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問題のCDを選択。右端に大味なドット表示が。 様々なキャラクタ表示に加え、レベルメータになったり、 リモコンで遠巻きにてMDタイトルを入力する際に英数字を拡大して表示したりもするそうだ。 |
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トレイ開。 埃が凄いが、これが原因でCDを読まないのなら歓迎だ。 |
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チューナ受信OK!! 音はそれなり、やはり同期生のED50辺りを想像してしまう。 画像の通り、EQとS・バーチャライザを掛けまくってます。 バーチャライザはON/OFFのみ。かなり効きがきついです。 |
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CDを読ませてみる。 即 NO DISC…
トレイから人間ブロアをぶっこんでも…ダメ。 これは少し戦わなきゃね |
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暫しデモで放置。
デモ表示中って、なんだか、健気で良いですね… これもまた、多彩な表示ができるようになったことによる恩恵ですよね。 |
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そして解体!! 我ながら手をつけるのが早すぎです。
2年放置のRC-X750などという物体を持ちながら… わしゃ子供か |
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背面ネジだけでパックリOKです。 ケーブルはこれだけ。 DT901の頃の簡単接続はどこかにいってしまったようです。 |
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この手は…初めてかも。 今までやった中ではRX-ED55が一番新しいので…
なんだかCDドライブが… |
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透明です。 スケスケです。
シルバーの塗料の乗りを考慮したのか、なんなのか。 |
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摘出。 全てはツメで留まっているようで、バブル世代の物とはまた違うようです。
実は、このドライブに手を尽くしても駄目なら ドライブ移植を狙っていたのですが… |
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なんだかドライブが浮いているように見えますが… さて、必殺・レーザー出力調節攻撃発動!! |
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可変抵抗発見。 時計回り方向に振っても読まず。 反時計回り方向に回すと… |
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OK!! キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!! |
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再生OKOK!! | |
一度ハコを組んで様子見。 CDラジMDも最初の頃はこぞってFL管を採用していたものですが 今や液晶ばかりになってしまいました。なんででしょ。 |
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MDも確認。OKOK まあ、これは聴ければOKなのですが…
ちなみにLPモードというのがあるのでMDLPか!?と思いつつ…ロゴが無い。 説明書をみてみる…モノラル長時間モードです。AM長時間録音によさげですね |
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チューナ基板。 AMステレオは何処かに行ってしまった… |
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コネクタはこのタイプ。 もう怖くなんか無いぞぉ…
ていうかもっと早く外し方考えろよ俺も… 頭が固いんでしょうね…気が付けばワタシももう27歳です |
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MDX5のオイシーイポイントの一つであるFL管。 煤の付着は少なめです。 照度にも問題はなく、継続した使用が見込めます。 |
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MDドライブ。 シールドに覆われています。 |
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トランス。 今迄見たことの無い形… |
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挿入口。 このサイズだもんな〜 そりゃMDも流行りますわ。 |
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も一度、摘出されたトランスを。 | |
中枢基板。 集約…とは言えどチューナ基板は別々です。 |
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放熱板に付いたIC(1) 型番LA4663。 検索すると三洋のパワーアンプICとのことです。 詳しくはこちら |
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放熱板に付いたIC(2) 左がA05ST、右がB1566。 |
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スピーカ出現。 8cm径・12Ω・7.5W マレイシア製です。 |
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前面を覗く。 天面の操作キーは直付け。 |
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スピーカ摘出。 かなり深いユニットです。
渦巻ウーファも何処かに行ってしまいましたね… |
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型番RAS8P20-B。 マグネットの直径もかなり大きく、頼もしい |
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表。エッジは布のような感じ。 キャップはアルミ色。 |
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解体に際して注意。 ジョグダイアルの中には固定用のナットがあります。 |
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バラバラの図。 整備性はそれなり。 これ以外のMDラジカセは、殆どのモデルがコブラ形状、 もしくはオペレーションステージを持つパナホークなので この手合いが一番いじり易いでしょう。 (その他フツーの筐体を持つのはMDX50/55/70等々…) |
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さあ、風呂洗いといきますか… | |
リモコンです。 今回は付属品は揃いきっています。 |
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MDX5はラジカセタイプのリモコンです。 これがきっかけで、松下の商品紹介サイトなんかも 目にしたのですが、CDラジMDは個性的なモデルが多くて かなり力をいれて頑張っていたのですね。
で、、CDラジカセはこの間ずっとED50が屋台骨だったのです。 |
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さて、洗いと一日乾燥を経て 組み立てに掛からせていただきます。 |
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スピーカ組み込み。 スピーカコードは、すぐ近くの基板に接続されるので コードを手繰る手間が少ないです。 |
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赤一色のLEDも換装しちゃいます… | |
…自分用メモなのかなんなのか… とりあえず、前面ディスプレイのフイルタ色はおわかりいただけるでしょう。 |
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中枢基板据え付け。 白い樹脂の物体はオサエ板のようだ。 |
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そんな中、2枚だけ何も無い板が存在する。 何のためかは…わからずじまい。 |
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もう一枚はここ。画像中央にあるものですが… | |
透明なCDドライブを仕込む。 | |
完成までもう少し。 そろそろ、テキスト打つのもしんどくなってきました… 自分との戦いです… |
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おらぁ!! 組み上げ完了!! |
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動作確認いってみましょう。 問題のCDをもう一度。 |
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よしよし…いいぞいいぞ | |
OKOK。いい値段でゲットできました。 しかし、MDX5を持つ会社の先輩はもちっと安くないと〜と言いました… これ以上安くか…うーむ、なかなかありません(´・ω・`)
さて、MDX5の煌びやかなディスプレイをささやかながら 紹介してみましょう。 |
節電モード選択時 | プリセットイコライザ選択中。右はイコライザカーブらしい | 外部接続MD。(左下へ) |
もう一度AUXキーを押すとこうなります。 | チューナ受信中。TUNED表示が○ | CD再生中。MD関係の表示撮り損ねた… |
MDの文字入力時に威力を発揮するMULTI JOG。 操作性、質感はそこそこ。ED50がしょぼいのか… |
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ファンクション(のような)キー。 画像の色合いがアレなので変な色ですが、 実際は綺麗な藍色です。 |
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その後ろに並ぶキー(1) チューナはエリアバンク機能が付いているようだ。 放送局名表示もできます。やりおるなこいつ |
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その後ろに並ぶキー(2) これといって特筆する物も無いが、 本体で大体の設定ができてしまうことが良い。 |
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電源キーは表面に、MODEキーは節電モード切替。 天面に貼られているシールに節電モードの詳細が書かれていますが、 節電モードで0.7W(標準時3.1W)と、バブカセでは考えられない数値と なっております。たいしたもんだ
比較対照は二代目MDコブラことMDX3で、91%の低減とのこと。 |
全景。こうして見ると前面は垂直の絶壁のように見えますが、実際はスピーカネットがかなり傾斜していまして、
中枢部も直立のようで緩やかな傾斜が入っています。これが天面の弧と微妙に噛み合っていないと自分は思っています…
裏を返すと、それだけ欲しくて欲しくて脳内妄想を繰り返したモデルであったということですね。
そして現物を手にしてみると、二次元では見れなかったものが色々見えて来るものです。
個人的にはなかなか好ましいモデルと感じたので、うちのMD再生マシーンとして頑張ってもらおうとおもいます。
え、PM37MDがあるじゃないかって…
今回の遊興費
本体\1300+送料1100+手数料130
計\2530でした。
2005年5月23日作成開始
2005年5月31日作成完了
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