バブルラジカセを愉しむ頁→分解整備頁→RX-DT95
まずは、いつものように…当時の私の思い出話から語ってみましょうか。
コブラトップに馴染めなかった私が、サイバートップのDT901に惚れ込んでしまったのはここでも散々と記しました。
そしてこのまま901路線を昇華させたニューモデルで更にわくわくさせてくれる…と思っていたリア厨時代な私。
が、
ニューモデル発表。カタログを貰ってビックリ。型式をRX-DT95、DT75と冠され、マジカルコブラと名付けられたそれは…
正直…なんじゃこりゃと思いましたよ。コブラトップ復活。そして909を超越する、アタマがクラクラするような流面体。
7と9の二本立て路線は変わらずでした。7系にはDT7以来のバックライトが装備され、9系はELが奢られていたり。
しかし、そのディスプレイに…スペアナはもう…
自分の中で、 終 わ っ た …と思うのには時間はそうかかりはしませんでした。
所有されている方、愛用されている方としては気分の悪いカタログインプレですが、当時、私がそう思ったのは事実であり、
あの流麗なDT901がこんなのに取って替えられてしまうというのがどうしても納得いかず、悔しかったのです。
う〜む、今から思えばまさにリア厨的。どうか怒らずに、笑ってやってください。
そろそろ昔話は置きまして。
時は2004年4月。当方としても未確認ですが、雑誌にてDT75の方がとりあげられていたそうでして、
これによるものなのかどうかはわかりませんが、ヤフオクでDT75がものすごい値段にて落札されていくという
信じ難い状況になっているのでした。
ものすごい値段 (最高で イ チ マ ン ナ ナ セ ン エ ン くらいになってたような) になるということは、
派手にベタ褒めされていたのは確実であろう。私的にも、これ以外にいくらでも褒めれ(略 とは思うのですが…
で、そんなDT75とは少し離れますが、DT95。
9がつくものだけにずっと前から触ってみよう、入手しようと思ってはいたのですが、なかなか手頃な個体が無くて延び延びになっていました。
当時出た台数も少ないそうでして、現存数もDT7からすればミジンコ同然、ということですか…
ところが…4月も中頃、ポツリと出品されているのを確認。商品タイトルにもDT95と明記されているので、
見ている人はかなり多かったかも知れません。
もう、終了まで毎日がスリリングです。今回を逃せば、まぁ当分は出てこないでしょう。極力安く、スマートに入手したいもの。
そして、終了の日。夜勤だった私はまたしても物陰でひっそり入札。幾ら投げ込んだかは今更覚えてはいませんが、DT9やDT901ほどでは無かったと思います。
自分の中で、こんなのにDT9以上の値段なんか入れられるかいなと思っていたのでしょう。なんてヒネクレた奴でしょうか。
結果、なんと1400円にて落札できました。動作不良箇所のあるジャンク品だったことも関係しているのでしょうか。
ギ ミ ッ ク 大 爆 裂 ヒ ラ ケ ゴ マ R X - D T 9 5 編
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!! この手の梱包を見ると納豆とorサツマイモを 勝手に想像してしまいます。 |
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では、皮をむいてみましょう。 なかにはホクホクのプチプチが。 お〜いしそ〜うですね。 |
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芯の方は黒くて太くて逞しいです。 じっくり味わってみましょう。
テクノサラウンド表記が95を誇張させています。 筐体の色までわざわざ変えていたんですよね…(75は濃灰色、95は濃紺色) |
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それでは電源投入。動作確認といきましょう。 ELバックライトの照度もなかなかのもの。 当分は使えそうです。
コブラの動作に難があるとのことでしたが、特に問題なくパカパカと動いてくれています。 |
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調子が悪いというCDを調査〜 トレイはここです。当然、電動トレイ。 |
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…普通に鳴ってますやん | |
説明文に沿っていけば、完動ということですか… リモコンが無いことが惜しまれる。
手入れ前の汚い画像で申し訳ないのですが、 前面の表示LED。 緑のランプが点いている時に… |
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手をかざすと
…………!! ピッとビープが鳴るや間髪入れずにコブラオープン!! こりゃすごいわ。 買った人、最初の数分間は延々とこればっかりやってたでしょ |
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表示部。901からまた色々と意匠の変更が見られる。 スペアナが無いのはもう諦めてはいましたが、 それでも75より大きなディスプレイには何を映すのかと思っていました。 ヤフオクで75を探して調べてみる…ふむふむ、なるほど |
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これだ、メニューコマンドフル表示!! これはすごい…
のだが、そんなに意味が…あるのか… |
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グライコパターンはこうして表示される。 アコースティック・イコライザと称するらしいが… 当時のトヨタ車に付いてる純正カーステにも、こんなのがありましたよね。 |
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コブラ頭遠景。 いかにも…なデザインではあるが、 彫ったり盛ったりと造型は凝ってます。 FD65から7〜8年、手元の松下CDラジカセの外見を追ってみたりしたのですが、 特にDT909辺りから若年向けの派手さが強くなっていますよね。 |
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コブラ頭に付いたキー。左上はCDやテープ録音、 更に下のカキノタネはタイマとEQ。 毎回毎回、キーの集約が進んだとは言いますが、 特にコレは901よりキーが減っているような。 数えてみる。901が25キー、95が…
901のほうが少なかった_| ̄|○ |
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右側はメニューコマンドに全てを捧げている。 先述のように、メニューコマンド自体はフル表示なので、 行きたいところに行き易くなっていたり、 陰ながら操作性もちょっぴり向上しているようだ。 |
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で、カキノタネの下にこんなのが。 メニューコマンド実行中に赤色LEDが点滅するようになっている。 LEDが奥まっているので少しわかりにくいのが難点か。 |
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前面操作部。 開閉電源音量のみのシンプルな構成。 |
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スピーカ。3Wayとは聞くのですが、 真ん中寄りのモノがダミーでないことを祈るばかり。 ST7でおなじみの渦巻きウーファが見えますね。この個体が初めてでしたか。 外側のスコーカには妙な飾りが付いています。 |
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背面。消費電力は35W。 入出力端子はミニプラグになってしまいましたが、 一通り揃っているので満足満足。 外部アンテナも健在。 |
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で、背面にヘッドホン端子が異動されています これは納得いかない変更ですが… |
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それでは分解開始。 キャリングハンドル共締め以外は、特に解体に手間取るネジはありません。 また、DT95/75は筐体の構造も工夫されているのか 長いドライバーが必要アリマセン。 |
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ん…液漏れか。 BCLラジオなんかでは結構頻繁に見られたものですが、 バブルラジカセでは珍しい。 前名オーナーの方は、電池込めて外に持ち出していてたんですね… |
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はい、パックリとね。 埃が凄いです。あまり良い環境で使われてはいなかったようです。 |
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前面スイッチとLED。 後々紹介しますが、マジカル用のセンサーとなるLEDが この右側に仕込まれています。 |
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スピーカ。スコーカには薄いながらもエンクロージャが仕込まれています。 | |
で、ツィータ… え、穴だけ? どうなってるんだ、こりゃ。 まぁ、追っていけばわかることですし。 |
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電源周り。 当然、バスレフ構造、そしてコードの取り回しも いつもと同じような感じです。 |
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底面。 いつものパテント表記と、ツメ。 このツメはCDドライブを固定するためのものでして、 中枢部とCDドライブをを引き出す前には留意しておいてください。 |
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というわけで引っこ抜けたCDドライブ。 画像にあるように、CD-Rも問題なく読めました。 (使用ドライブ・メデイア:日立プリウス770E内装ドライプ・TDKの音楽用CD-R) |
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CDドライブ底面の基板。 テクニクスのチップが3個。 D/AコンバータはMASHです。 |
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中枢部を引き抜きました。 茶色い埃が舞い上がります。 開口部が上を向いているので、どうしても 埃の侵入は避けることはできない様子。 |
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トランス。 | |
液漏れの傷跡。 全体的に見て傷は少ないものの、 くたびれ方はなかなかのものでした。 |
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再びスピーカ。エンクロージャを剥がしてもう一枚。 ウーファ型番EAS8PL159A・スコーカ品番8PH64D。 共に松下製です。 |
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こんな感じ。お馴染み?渦巻きウーファと DT909なんかでも見ることができるスコーカ(ミッドハイ)。 |
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で、そんなスコーカの表側に… 例のタマが。 …このタマに反響して、中高域のモゴモゴが云々するのだろうか!? |
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というわけで外観。樹脂でできています。 表のタマにはわざわざ銀色が塗られていたり。 しかし、私的には恥ずかしいので…外してしまいました。 DT75には付いていなかったようで、95独特の装備みたいです。 |
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で、組み立て後の画像。こっちの方がいいや。 少しだけ、バブルな毒々しさがなくなってはしまいましたが。
☆2chにて情報頂きました。やっぱり重要な!?!?!?パーツだったようです。 名前:名無しさん┃】【┃Dolby 投稿日:04/05/13 19:18 ID:qeLMt/JS DT95のアコースティックなんたらってゆうスコーカーのやつ、あれはディフューザーの
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前面のタマブクロ?の部分はツメで取れるようになっています。 小傷が多いので、綺麗に磨いてあげましょうか。 |
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チューナ基板。AMもステレオ対応になっています。 丁度ルーバ下になるので、埃が凄いことになっています。 半田の輝きも鈍くなっています。 |
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前面。これがマジカルコブラのセンサー部分になります。 ちなみに、本体ではマジカルのキャンセルができないみたいでして… リモコンに付いてたりしたのかな。
電源生かしたまま運ぼうとすると100%の確率で電源が入って コブラ頭が手を挟んでくれます。 要は、センサを外側にして持ち運べばいいだけなんですが… |
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カセットデッキ分解の下調べ。 まずは蓋の化粧カバーを外すわけですが… トランスを仮に繋いで動作させてみる。 |
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結局、カバーは閉めた状態でも外せるようです。 画像のように、手前側に引いてみるとホラ簡単。 |
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ゲホゲホ!!きっつ〜 容赦なく掃除機で吸ってしまいましょう。
というわけで我が家の掃除機は色んな家庭の様々な埃を吸い続ける羽目に。 なんてグルメなんでしょうか。 |
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お、こんなのが出てきた。 マミーの謝恩シール。 この個体は和歌山から来たものでして、そこらにお店でもあるのでしょうか。
私的にはオークワの謝恩シールを思い出しました。 昼下がりの縁側でよくおかぁちゃんとシールを台紙に貼ったものでした。 |
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さぁ、カセットデッキを外して奥底に突き進んでいきましょう。 まず目に入るのがこのシールド。 |
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外してみると、そこにはコブラトップに繋がるフレキが。 DT99の頃からすると、材質も寸法も柔軟性も かなり変わっているようです。 |
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コブラ頭を留めているネジも緩めて、 フレキを抜いて外してみる。 整備性はgoodですね。 |
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全景。左上がチューナ、底はメイン基板。 | |
ん… ビープ用? |
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左にもある… まさか、コレって…
ツィータか!? |
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DT95は本当に3ウェイスピーカだったということがわかった。 しかし、それにしちゃ大して音が(略
メイン基板を外して、吊るしてみる。 |
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基板のビルが建っています。 DT99の頃からすると、シンプルになったもんだ。 |
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放熱ビルもなかなかの形状であります。 一枚ものをぐにゃぐにゃ曲げています。 |
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ビルに添えられたIC。 左がXRA5414、右がLA5609。 |
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更に、ビルに添えられなかった XRA5414がもう一つ。 そういえばDT95って、アンプ構成はバイアンプ4ドライブのままだったか…な?
頭に思いっきり書いてた_| ̄|○ |
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…今になって思い出したのだが、恒例の全バラ画像を すっかり撮り忘れていました。ヤッチャッタ |
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ディスプレイ部。ヤフオクに出てた頃から思っていたのですが、 とにかく傷が多い。磨きの作業は念入りに行こう |
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中身はこんな感じ。左下はEL板の電源基板。 | |
もちろん、ゴムでしっかりと絶縁されている。 | |
風呂で念入りに洗って、一晩干しました。
さぁ、ボチボチ組んでいきますか。 まだまだ先は長いです。 |
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奥目なLEDを交換してみました。 用意したのはこんなの。 緑色は製作人の趣味です。 |
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(完成後の画像です。) 穴径が小さかったので、少し拡げてから基盤に半田付け。 基台は設けずに、半空中配線…
視認性も向上し、95にちょっとした自己満足が備わりました。 |
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ボタンを取り付けて、頭を組みます。 | |
CDレンズも汚れの付着があったので 綿棒とガラスクリーナで優しく磨きます。
ガラスクリーナなんか使うなってか… |
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カセットデッキもヘッドを磨き、キャプスタン、ピンチローラも 汚れを落として組み立てます。 カセットデッキの使用頻度もかなりのものであった様子。 |
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スピーカの埃もこの通り。 心配されていたスピーカエッジもまだまだいけそうです |
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中枢部完成。後は組むだけ。 画像でもおわかり頂けますが、電源LEDも換装しようと 色々やってみたりしたのですが、結局は赤でええかと思い、 元に戻してみました。 |
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あとはカセット蓋を入れるだけ。 やりがい十分な個体でとても愉しませてもらったのですが…
音が…悪いとは言わないのだが、自分好みでない。 DD2をやらせてもらった時に感じたものとよく似ている。 試しに色々な個体で聴き比べてみたのですが、 自分は10〜12cmウーファを使った初期の個体の方が好きみたいです。 |
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まぁ、こうして自分の手元にやってきてくれたのも縁というもの。 大事に可愛がって行こうと思います。 これで9の付くものはED90以外は揃ったということで、 9系は私的フルコンプ完了とさせていただきます。 |
DT95の(´・ω・`)な音に関して、MKK様より情報頂きました。いつもありがとうございます。
コピベでドーンというのもアレですので、私的抜粋改造させていただきます。
◆この渦巻ウーファは見ての通りダイアフラムが殆どないので中域再生能力が無く、 更にコーン面積も恐ろしいくらいに無い
(実質振動しているのは5cmくらい…か?)という独特の形状の為に能率が非常に悪いので馬力の無いアンプだとどうしてもスピーカを鳴らしきれない、
今までと同様のシングルアンプのDT95だとこのような残念な結果になってしまった。
◆対してST7などの強力なBTLアンプ搭載機になると、相性も良いのかバッチリ低音が出る。しかしこんな形状故か、本当に低音だけ…
◆スピーカとしての性能は、やはりコレ以前の10〜12cmウーファが良い
…のとことです。うーむ、納得、そして_| ̄|○
DD2だけでも10cmウーファ換装しようかな…大変だけど
今回の経費
本体\1400+振り込み手数料\130+送料1010
計\2540でした。
2004年5月9日作成開始
2004年5月13日一応完了
2004年5月18日加筆
2005年4月17日修正
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