バブルラジカセを愉しむ頁→分解整備頁→RX-DS55
過去に拾って使っていたRX-DS45と呼ばれるパナソニックのCDラジカセ。
シングルデッキで、やたらとスムージングされた「エアロフォルム」はなかなかのデザインだった。
バブルラジカセと呼ぶには小柄でありながらも、備わった機能は堅実かつ充実していた。
あまりに程度が良くないのと、ちょっとは数を減らさないと…と「当時は」思っていたのでしょうか。
メールにてオファーを頂き、遠く関東へと旅立っていきました。
それから数ヶ月。
ネット徘徊に行き詰まると、ヤフオクにて適当な言葉を使って何かを探してみる。「パナソニック」「PANASONIC」…パナヲタやのぅ
そして「RX」で検索したら引っ掛かったのが…これでした。DS45、もしくは55かも。
500円なぁ…吉牛1回で買えるとは…といった軽い気持ちが私を動かした。
難なく落札できてしまうのが、やや日陰者の美味しくも、辛い所。人気はコブラトップや上級モデルに傾倒している。
後々、振り込み手数料と送料を考えて後悔してしまうおバカな自分がそこにあったり…これもまた、楽しみかな
なかなか品物が届かない。連絡も何も無い。一度確認のメールを送り、やっと発送したことを知る。
一週間を越えてやっと品物が届いた。出品者を少し調べてみると、メールでの対応が不充分だったらしく、
「どちらでもない」評価を受けている過去もあるようだ。自分としては…品物は届いたので良しとしよう。
開梱。以前、DS45を触ったことがあるので、できればDS55であればとは思っていた。
パネル内も英文字であることがバブカセを感じさせてくれると自分が勝手に錯覚しているからだ。
プチプチに包まれて我が家にやってきたDS?5。特にハコに入れることに拘る必要も無いのだろうか。
確かに、ラジカセを入れるのに丁度良い箱はなかなか無い。
梱包を解く。筐体の色合いが妙だなぁ…と皮を剥ぐと、RX-DS55の文字が。
DS45の頁とネタカブリを避けることができた。
再びエアロフォルム RX-DS55編
英文字です。まずDS45との違いを感じる箇所。 その他の相違点に関してわかった範囲で… ・ビープ音の音色がやや違う ・筐体の樹脂色が微妙にに違う (DS45は青みがかったグレー、DS55は黄色がかったグレー) 経年劣化による個体差かな… |
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この辺りも変化無し。出来ればDT7のようにして欲しかったような。 バランス調整などあっても滅多に触りませんぜダンナ。
というか、今迄見てきた松下バブカセでバランス調整が付いているのは DT9とこのDS45/55くらいかと思われる。 |
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あーぁ…ベコベコ ここが完璧にピシッとしているラジカセは入手したことがない私ですが、 これはちょっと酷い。鈑金した後、塗装する必要もあったりするのかな |
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さて、いってみましょう。オークションの説明文によるとCDラジオOK、カセット不明とのこと。 電源は入る。これならもう直ったも同然です…か? |
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むむぅ、折れてしまっている。前所有者はちと乱暴だった模様。 | |
動作確認。ひとまずラジオ。説明通りにOK。 締まった感じのいい音ではあるが、やや篭るのが難点かな |
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真っ黒なDT7と並べて。気持ち悪いくらいに灰色を感じる。 色的にはDS45の方が良かったかな…確信が無いのですが ツルッツルの天面。ボリウムつまみはいつでも回せるように露出している。 |
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あり、CD-Rが入ってる。 前所有者の忘れ物のようだ。何が聞けるかな… 認識しない。これとは相性が悪いようだ。 |
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PCで聴いてみる。歌い手が若い女性のグループのようだ。
ニホンゴで歌っているから邦楽のユニットのようだが、 …誰かわからん わしも歳をとった…ていうかジャンル違いですワ 2曲しか入っていなかったところを見ると、焼きミスディスクのようだ。 |
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さて、いってみ…どれから掛かっていいものか この時点で既にDT70が… |
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DS35には少しの間休んでもらいましょうか。 というわけでDS45が先発します。 |
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キャリングハンドルに妙な文字が。FMの周波数かな? 問答無用で抹消します |
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背面。ここまでオフ・ザ・フェイスデザイン! カッコイイ! |
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背面端子はDS45と同様。私的にはAUXがある方が嬉しいですね。 | |
何にしてもツルッツルにする為か、この手の標記は底面に記されています。 なんたる拘り。 背面でも魅せるラジカセだった故、部屋の何処に置いても映えるだろう。 |
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スピーカ。恐らくDT7と同様の物。ダクトはこんなところに。 後々記すことになるが、スピーカのピッチを詰めて、横幅を押さえる為の工夫が… |
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CD。DT55と異なり、一桁期などの前世代のタイプ。 後々に基盤を調べてみたが、MASHは搭載されていませんでした。 |
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何せパナソニックのラジカセ。整備性はピカイチと思っていた。 この状態に持って行くのに時間はかからなかったのだが…
前回、DS45を分解したときは内部まで手を付けなかったのだ。 |
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スピーカをやや左に捻ってはめこんでいる。こうして巧くレイアウトすることで、 横幅が無駄に広がることを避けているようだ。 あくまで推測なのですが |
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外れた前面パネル。DT70が見てます | |
さすがに飽きがきたか? いや、自分はドライバ片手に突き進む探検隊の如し。 まだまだ楽しめそうです。 やることはリーフスイッチの修理と入浴と蓋の修理だけだ…たぶん。 |
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というわけでカセットの動作試験。 再生キーをポフッと押す。 シーン…やれやれ、またかい
ちなみに、カセットデッキの仕様としてはドルビーB、メタル録再と バブカセ必須の機能を満たしている。 |
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手でリーフスイッチをゴネゴネ。テープ認識。 液晶が暗く写って見えませんが、再生中です。 |
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さあ、リーフスイッチの接点研磨。 今回はカバーをピンセットで摘んで引きぬく。 慣れたらアッサリ外れます。 |
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手にしているのは#1000くらいの細かい耐水ペーパー。 こいつで接点を研磨してあげます。 |
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こういう感じで擦っていきます。酸化して煤けた接点も、 これで復活するでしょう。 忘れず両面に掛けるように。 |
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はい。修理完了。 こうして簡単に治るラジカセが大量に出回るは喜ばしいことです。 しかしなぁ、これから使っているうちにまた接点は酸化し、同様の症状が出てくるのでしょう。 まぁメンテフリーよりたまには面倒見れるほうが楽しかったりもするのですが。 |
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天面の基板。スッキリしてますね。 | |
トランス。特にこれといった点は無いでしょう。 | |
チューナはDT55と同じく、ここに引っ越しています。 内部構造はDT55によく似ています。 かの妙な背面ダクトはありませんが。 |
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ちなみに、チューナ基盤を止めているネジは何故かワッシャが付いています。 DT55も同様。 組み立て時は留意しましょう。 |
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ここも特に語ることは無いでしょう。 キャプスタンとピンチローラを清掃します。
当方、この箇所の清掃に溶剤WAXを使うわけですが… やっぱタブーでしょうか? |
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さて、基板を外してバラスわけですが… なんと!基板同士は厄介なケーブル同士で強固に繋がっていました。 これ、外し難いし、入れ難いし、たまに線が折れたりするから神経使うんよね… しかも外さないと基板が抜けない。 仕方ない。筐体は風呂洗いの予定だったので、ここは我慢してはずそう。 |
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あぁ…もうたまらん。いや、感動しちゃいません。 こんなとこまでコレ使うか…
(後日追記 このタイプのカップラは、接続部にあるカバーを押し込むと あっさり抜けてしまうという報告を頂きました。) |
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コブラトップでもないのに鎌首構えて… おまえら嫌いじゃーーーーーーーーー!! |
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気を取りなおして。 バイアンプのバイアンプたる所以。 これを採用している辺り、松下内での位置付けはそこそこの中堅機であるようだ。 |
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ゼィゼィゼィゼィ_/ ̄|○ やっと引っこ抜けたわ。なんでこんなにめんどくさいねん。 今迄が楽過ぎたこともあるんかなぁ。 |
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バッテリ端子。大概は挿し込み+ツメですが、DS55はネジ止め。 こっちの方が楽といえば楽です |
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歪んだスピーカグリルを修正。 まずは手で押しておおまかな凹みを出して、 細かく深い凹みは治具にてゴリゴリ押してみる。 画像では8mmのメガネレンチを使っています。なかなかいい感じ。 |
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修正完了。 さすがにこういいう角度から見るとボロが出るが、勘弁して頂きたい。 さほど塗料の剥げも無かったので、塗装はしないことにする。 |
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むむっ、これはもしや… | |
あぁ、やっぱこれか。内部に残留してくれるのは有難い。 それでは、いつものアレ行きますか。プラリペアとか持ってたらいいんだろうけど。 |
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半田ごて熔接で逝こう。まあ、なんとかなるっしょ。 ジリジリデロデロ…げふげふ、くっせぇ |
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見た目は良くないですが、見える場所でもなし。 こないだのDS13では成功を収めることができたことだし、 今回も大丈夫でしょう。 |
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何せ操作部がアレだから…妙なスイッチ。頭がでかいです。 汎用品として簡単に手に入るかな? |
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キーの裏側。 ボタンが無い分、結構コストを押さえられそうな、 いや、そうでもないですか? |
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うーむ、埃がスゴイ なんでラジカセには埃が寄って来るんだ… |
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近頃、部品入れに使っているのがこれ。 100円ショップで発見。買いだめしました。 |
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DS55を構成する部品達です。 というか、35の部品も混ざってたり…しないか。 何にしても、件のケーブルが厄介で ここまでくるのに結構時間がかかってしまいました。 |
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今回はスッカラカン×2。なかなかDS35を洗う機会に恵まれなかったのか… ここから同時進行となります。 さて、風呂入ります。今回は大人数?やのぅ |
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風呂場に運び込まれた筐体。 さすがに二機いっぺんは初めてです。 さぁ洗うべよ〜
温水とシャワーそして広い洗い場はこういうものを洗うのに最適です。 |
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お風呂上りの筐体たち。今夜はこれくらいにして、 しっかり乾かしてあげることにします。 35、55共に煤けて黄ばんだ筐体が垢を落としてサラリとした感じです。 |
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もうやめよう、もうやめようと思いつつも、こんなにたまってしまった 私の麻薬たち。 もう、後に戻ることはできません。 イクとこまでい…けないかな、金銭的に
しかしそろそろ隠さなきゃいかんな。 |
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さぁ、新しい朝だ。天気は悪いが楽しく行こう。今日は自分だけの休日だ。 昨日修理した蓋の効能を見ることに。 |
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うむ、ばっちり。ここまで来たら勝利も同然。テンポよく組み立てていく。 おそらく今日辺りにはDT505は来るし、DT70もある。 その前にDS35の組み立ても…忙しいのぅ
組みあがる。さぁ電源…様子がおかしい。 ボタンの反応が鈍い。レベルメータが振らない。これはイカン…壊したかな
ぁゃιぃフシを当たる。自分の中でもここしかない罠と思う部分はあるわけで… そう。あの鬱陶しいケーブル挿し込み口だ。おそらく接触不良を誘発したのだろう。 |
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各端子の板ばね部分を修正、テンションを高めて密着性を向上させる。 これで駄目だったら…チーン
何にしても、半田漬けの固いケーブル。そして毛並みが悪くなると綺麗に刺さらない曲者。 いつも使わない筈の神経をいっぱい使って…パナソニック製品らしからんな… |
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はぁ、なんとか動作確認。完動です。なんとか勝利を手にすることができました。 まぁ、色々ありましたが、こうしてエアロフォルムを再び手にして こうして蘇生再生することができました。 しかし、願わくばもう分解したくないなぁ(苦笑
はぁ、疲れた〜もう次のをやる気力が…しかしDS35が待ってる。DT70が・・ 「○○さーん、宅急便でーす」…505がキタみたいです。
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今回の費用
落札価格\500
手数料送料諸費用で\2000くらいですか…
ハドオフやったら確実に\1000で転がってるよな、コレ
2003年11月1日修正
2005年4月17日修正
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